2011年11月12日土曜日

原始祝詞と言霊2

こうした原始祝詞が、深々と言霊の響き合い、流れ合う世界であったことはまちがいありません。

ここで、想い起こされるものがあります。警蹕(けいひつ)といい、天皇や貴人の通行や、神事などの際に、先払いをするための声のことです。『枕草子』には「日のおましの方に御膳まゐる足音たかく、けいひつなど、おしおしという声聞ゆ」などとあります。

神社では、降神・昇神・遷座・扉の開閉などに際し、神霊に向け、また人々を謹ませるために、神職が発する声を意味します。標準の形としては、「お」の音を低音より高音へと発声し、一度ないしそれ以上繰り返します。古くはサキハラエ、サキゴエなどともいわれました。

私たちは、騒々しい周囲を静粛にさせるとき、「シーッ」と声を出したり、犬猫を追いはらうとき、「シッシッ」と言ったりします。これらも長く民族無意識的に身に着いてしまった警蹕の名残りかもしれません。

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